今期ドラマの充実感

 「ちかえもん」!!!脚本藤本有紀信者*1の私が自信をもってお勧めするNHK木曜時代劇。演出は「サラリーマンNEO」「あまちゃん」の梶原登城さんです。
 最終的に「曽根崎心中」という傑作が書きあがる(であろう)という結末しか分からないストーリー、ちかえもんこと松尾スズキの表情豊かなしょぼしょぼ感、小池徹平のアホぼん感、優香のもう包み込むような色気とかわいさ(但し年増)、高岡沙紀のドスの利いた色気(但し年増)、北村有起哉義太夫感!(俺のゆきやー!!誰のものでもない)書いていったらきりがない。
 だのに木曜日に予定を入れ過ぎててリアルタイムで見たの1話だけってホントついてな〜い。
 充実感、という題名をつけておきながら、たぶん私は日曜日の大河ドラマ真田丸」と木曜日の「ちかえもん」で満足しちゃってる感じが強いのですが、今もうひとつ推したいのは、CSで再放送している「早春スケッチブック」。80年代の連続ドラマで、毎週1話ずつ放送しているのですが、これがもう先が気になる気になる。
シングルマザーの岩下志麻(息子が鶴見辰吾、父親は死んだと聞かされている)が、離婚して一人娘を育てている河原崎長一郎信金勤め)と結婚。なにごともなく4人家族暮らしていたところ、息子の大学受験の時期に実の父が現れる
のだが…というあらすじ。
 この!実の父が!山崎努!!!!
 何か起きる気しかしないじゃないですか!!!この実父、育ての父の実直さ・勤勉さ・小市民的なところと比べると、写真家でもあったことから感性から何からまったく違う。荒々しく、時に繊細で、しかも自由(別の何かに縛られているところはあるとしてもそれはまた子ども(実であろうとなかろうと)から見ると別の話)。
 実際家族はこの人物によってそれぞれ心みだされていくのだが…
 もう山崎努から発せられる色気が凄すぎて、私の心も乱されまくりですが、もっと!もっとチョーダイ!!という中毒性。河原崎長一郎の連れ子の中学生女子(熱中時代のみねっここと二階堂千寿)すらも虜に!!*2私もね、山崎努に一目ぼれしたのは中学2年生のことだったわよ、お嬢ちゃん…(誰だよ)
 昔は(という陳腐な言い回しはわしのぶろがー?としてのプライドが許さんのである*3)この山崎努的な自由に生きてるおじさん(おばさん)が親戚の中にひとりくらいいて、大人たちは全然いい顔しないんだけど、子どもたちにとっては父母と異なる価値観をもたらす不思議な人として心のどこかに残ったりしてたものでした。大人になった今としては、両親がいい顔しなかった理由も分かりすぎるくらい分かる。寅さんみたいなものかしらね、近くにいるといろいろめんどくさいけど、時々会うなら楽しくて面白いおじさんていうような。
 先週は「ザ・商社」のドラマ版も一挙放送していたので録画もせずに見続けて、さながら山崎努祭りだった私ですが、さすがに知恵熱出るかと思いました。
 「ザ・商社」の方はキャストの皆さんがどれもこれも濃すぎて(先代の仁左衛門さんだの、茂山さんだのなんだのかんだの)、しかも例えば「半沢直樹」のような顔芸大会にならない。顔芸も大好きですし、山崎努の色眼鏡とか顔芸以前にもう出てきただけで私の脳内アウト状態ですけれども、たたずまいというか、存在が皆さん顔芸以上ににじみ出まくていて、いやあ知恵熱出てもいいくらいいいもん観ました。

*1:私が他に信者と称して憚らないのは古沢良太クドカン、小柳奈穂子・生田大和←この二人はヅカの専属。生田さんは萌えに関してだけは信頼できる!←失礼にもほどがある。

*2:といっても恋愛方面ではなく、新しい価値観をもたらす者として

*3:ちかえもんをご覧の方にはインスパイアだとお分かりいただけるかと