裏切り者扱いしてごめんなさい

帰ってきたもてない男 女性嫌悪を超えて (ちくま新書 (546))

帰ってきたもてない男 女性嫌悪を超えて (ちくま新書 (546))

以前「恋愛の昭和史」のあとがきを読んで、「やっぱり現行の結婚制度は無理がある」と書いた小谷野氏に対して「うらぎりものー!」という感想を抱いた私*1でありますが、ここに訂正いたします。小谷野氏は別に裏切ったわけでも何でもありませんでした。結婚していきなりおモテにでもなって、「結婚制度とかって無理じゃね?1人の人と一生とかヤベーよ、やっぱ、生涯恋愛社会っしょ」と宗旨がえでもしたのかと思ったらそういうことではなかったようです。
小谷野氏、閉所恐怖症らしいのですが、彼にとっての結婚とは、

ノンストップで走り続ける急行に、生涯乗っているようなところがある。もちろんこの場合、これまで乗っていた時間もさることながら、これから先乗り続けている時間を想像すると、閉所恐怖症の者はぞっとせざるをえない。

ということらしい。それなら納得である。自分自身がその急行に乗り続けていられないと気づいた、というだけのことだから。別に裏切ったわけでもなんでもないのであった。「もてない男」を書いたのは、生涯恋愛社会なんかになったらもてない男はあぶれるっちゅうの!という気持ちからだそうだが、今になってみるともてない男はそもそも終身結婚制でも結婚できないらしい。ああ、大変な世の中である。
この本の中に「負け犬の遠吠え」についての記述があるが、それについては全面的に支持。そうなんだよ、あいつら、若い頃はモテ期があったり現在進行形でモテだったりしてんだよー!非モテはどうすりゃいいんだっちゅう話だよ。生涯恋愛社会なんて弱肉強食すぎて鼻血もでねえよ(血涙)。*2
それにしても小谷野氏はますます閉じこもっていくなあ。だが出会い系レポとか読むとある意味外に向かっているともいう?

*1:http://d.hatena.ne.jp/minatuka/20050509#p1

*2:こんなことを言いながらも、じゃあすごくモテたいか?と問われると、いや、別に・・・めんどくさい・・・と思っているという現状甘んじ型人間の私である