一日抜けた

愛の流刑地」です。
お詫び:26日土曜日分の新聞が行方不明のため読めませんでした。他のサイトによれば、夫の転勤が決まるとか決まらないとか、菊治が京都に行くって言ってたのを来なくていい、夫と下見に行くので私が東京にゆきます、とかそんなようなことをやっていたもようです。
(27日)
冬香が東京へやってくる日、菊治は朝から落ち着かない。冬香の夫は何度か東京へ来たことがあるのだろうが、家を探すとなると会社の同僚や部下などが案内役として一緒に廻るのではないだろうか。冬香とその夫が案内役の会社の者と東京を歩いている様子を想像する菊治。
菊治としてはなるべくうちの近くに住んで欲しい。1時間くらいで菊治の自宅まで来られる距離が理想である。菊治は地図を眺め、勝手にいろいろ考える。
今日は大学で講義の日であった。なんやかやしていると夕方になり、回転寿司で夕食をすませ、講義に使う書籍を求めて新宿の書店を廻ってみる。今日は1度も冬香からメールが来ない。やはり夫と2人でいては打ちにくいのだろうか。時間を見るともう8時である。こんなに暗くては家探しもしていないだろう。案内役の者と3人で食事でもしているのだろうか。それともホテルに戻っているのだろうか…

突然、菊治の脳裏に、同じ東京に、夫と2人でいる冬香の姿が浮かんでくる。

ホテルの部屋はどんな大きさで、2人はどんな形で休むのだろうか。ベッドはダブルかツインか。絶対ダブルでは寝て欲しくない!子供が一緒でない分、菊治の不安はどんどん増殖していく。
(28日)
さて一夜明けて。結局昨日は1通もメールが来なかった。今日は冬香は夫を先に帰し、1人東京に残る予定である。菊治が週刊誌の編集部でたらたら仕事をしていると、メールが届く。冬香からである。

「6時頃にお部屋に行けそうです」

菊治は速攻打ち返す。

「6時頃に千駄ヶ谷の駅の前で待っています」

仕事をほっぽり出したい衝動にかられるが、できるところまではやっておく菊治。それでも5時には社を出た。千駄ヶ谷の駅に着くと、既に冬香は待っていた。「こんなことならもっと早く来ればよかった」「私も今ついたところです」
夕食にしようと菊治はとなり駅の信濃町の駅ビルにあるフグ料理屋へタクシーを走らせるのであった。
つづく。
菊治の精神年齢はナイナイの岡村さんですね。*1岡村さんならおもしろいけど菊治はキモイ。「夫婦が2人きりでいたら、セックス求められてしまうよー、イヤだよー、ダブルベッド?ゆるさーん」という感じですか。ま、タクシー使ってふぐ食べに行っても、けっきょくは「冬香を食べちゃうぞー」「まあ…可愛い…」ってことでまたヤっちゃうだけなんですけどね。
口先だけの愛でもなく、ただセックスだけでもなく、愛はどこへ行ったのやら。

*1:岡村さんは「結婚するんです」と人に言われると、「この人ら、セックスしはるんやー」と思うそうです。