ひらめに乗った中年

恋がしたい恋がしたい恋がしたい(棒読み)。「愛の流刑地」です。
まんまと菊治のつぶやきにのって尋ねる中瀬。

「彼女とは、どうなんだ」
「うん、まあ、なんとか…」
「お前にしては、珍しくよく続くな」
「そんなことはない」

いつもは自分の恋愛のことなど話さない菊治だが、冬香に気持ちを入れすぎてついしゃべりたくなった。
もっと若い女にしてはどうか、独身の方が気軽だぞという中瀬。遊びのつもりではない、本気なのだと菊治がこたえると、中瀬はこんなトンチキなことを言い出した。

「そういえば、お前、この頃、眼が澄んできた

突然そんなことを言われ、ちょっと目をこする菊治。かわいくないしぐさだ。
このくらいの年になると濁ってくるものだが…と続ける中瀬。

「やっぱり、本気なのかもしれないな」
中瀬はまだ、人妻に入れ込む菊治の気持ちがわからないようである。

つづく。
わからないよ!中瀬の言ってることもわからないよ!なに?本気の恋だと目が澄んでくるの?少年か。少年のような目か!
恋っていうか…お気に入りのデリヘル人妻がいると目が澄んでくるのか!!