ごわっ

さあみなさんごいっしょに。「愛の流刑地」です。
ワープロの解剖所見朗読攻撃にわけがわからなくなってくる菊治。冬香の死体のむごたらしさに息苦しくいたたまれない気持ちになる。

「殺す気がなかったと、いうのかっ」

ワープロの一喝に菊治は思わず頭を下げる。それをみたワープロは「そうだろう」とひとり納得し、「今日の取調べはここで終わる」と立ち上がる。菊治は待ってください、とすがるが、ワープロは通報ベルを押しとっとと取調室を出て行く。
独房に戻される菊治だが、なんとも納得しかねる取調べであった。あんなに生々しく読み上げられたら、誰だっておかしくなる。そこを狙って殺意を認めさせるとは、巧みなりワープロよ、と菊治は口惜しい。
ひとりになって考えてみると、あの解剖所見が本当に冬香のものだったか疑わしい。あれは違う、絶対に違う、冬香の解剖所見などではない…菊治は泣きじゃくりながら断定する。その根拠はただひとつ…
息を引き取った冬香の顔は、満ち足りた優しい顔をしていたからだ…
つづく。
ワープロはマニュアルのページを間違った状態の取調べを続け、勝手に納得して終わり、菊治はそんなワープロを巧みであると悔しがりながら褒めていますが…ダメコントに終わりはありません。淳ちゃんは読者をわらかしたいんでしょうか。いや全然笑えませんけれども。
訳がわからなくなっているのは読者の方ですよ…