さて、本当の意味で子供に不自由を強いている人は、一体誰じゃろか

出生届不受理で無戸籍の子供、東京地裁が住民票作成命じる(YOMIURI ONLINE)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070531i113.htm

現代において「嫡出子」というのは「法律婚の夫婦の間に生まれた子」くらいの意味しかないような気がするんだけどなあ。そら「嫡出子」と「非嫡出子」の間には一応相続時における差別があるわけだけれども、それはとある一人の人に法律婚で生まれた子とそうでない子のどちらもいる場合に出てくる問題であって、そうでない場合は単なる記号みたいなものじゃないかと。戸籍にも続柄欄には「男」「女」と載るだけだし、住民票だって今は「子」で統一されてるのだから、出生届以外のものにはわざわざ「非嫡出子」と書かれることはなかったと思ったのだが…それでも「長女、次女と書いてくれないんだから非嫡出子だって分かるじゃん!」とまで言われたらそらどうも、としか言いようがねえ。しかし分かったところで、親が事実婚なのは分かってるわけで、何か問題があるんだろうか。
このご夫婦の分からないところは、長女のときはここまでこじらしてないのになにゆえ次女のときはそこまで「嫡出でない子」という表記にこだわったのかというところにある。長女のときも出生届の嫡出かどうかの欄には記載しないで、別紙を添付したそうだけど、どうして同じ方法をとらないんだろか。「子供にとってはじめての公的文書に親が「嫡出でない」と書くのは差別だから」というようなことをおっしゃってるようだけど。
この次女ちゃんが「ねーちゃんはパスポートもすぐとれるのに、なんであたしはこんなしちめんどくさいことになってるのだ?私はただハワイに行きたいだけなのに!」とか思う日がくるかもしれんぞ。そしたらきっと「この子がハワイに行けないなんてかわいそう!国なんとかしろ」と親は言うんだろうなあ。でもパスポートひとつとるのにやたらと衝突しなければならない状況に追い込んだのは、他でもない親なんだけどね。子供が望んでるわけでもないのに。まあこの次女ちゃんは「おぎゃあ!」のかわりに「私は出生届で『嫡出でない子』なんて記載されるのはイヤよ!」と言って産まれたのだ、と言う伝説でもあるなら別だけど。
何かこだわるところが違うというか、これも「アテクシの子供の出生届に『嫡出でない子』記載なんてイヤ!」>「とにかく子供の戸籍を作ったるで」のように思えてならんのだ。