ママとお母さんの境界線

 あなたは子供の頃、自分の親のことを何と呼んでいましたか?
 そしてあなたは自分のことを自分の子供に何と呼ばせますか?
 私は今、このことがものすごく気になっているのである。
 私の同い年の友人もぞくぞくと人の親になってきつつある昨今なのであるが、大概自分の子に「パパ」「ママ」と呼ばせているのである。私の身の回り、という小さな母集団の中では15組中13組までが「パパママ」派。自分自身がパパママ派でなかった人ももれなくパパママ派になっているようなのである。確かに、たまひよに代表される育児雑誌ではほぼパパママ。美容院でたまに読むだけなのでおおざっぱなのであるが、「オレンジページ」や「マフィン」といった雑誌においてもパパママ派が多数を占めている。また、テレビ等で芸能人に子供ができると「ママになってもステキな松嶋菜々子さん」「6月にはパパになる○○さん」といった言われ方をする。親=パパママという定義ができあがっていると言ってもいい。
 自分が子供の頃(私は今30歳です)、女の子でも自分の親を「パパママ」で呼んでいる子は少数だったと記憶している。大概「おとうさん、おかあさん」。たまに男の子でぽろっと「ママ」なんて言った日にゃ、おかまだの何だのと人格否定著しい状態になったわけである。いつの間に、パパママ派が多数を占める状態になったのか。非常に気にかかっている。
 先日、おとうさん・お母さん派だった者同士(3名)で真剣に話し合ってみたのである。自分はなぜパパママ派ではなかったのか。自分の親がパパ・ママというキャラではなかった、日本家屋の中でパパママ言ってるのは何か似合わなかった、パパママと呼ぶのは恥ずかしかった等の意見が出た。
 本気で私は全国アンケートとか取ってみたいと思っている。それともすでにそんな研究は社会学の範疇で行われているのだろうか。調べてみたい。正直、私と夫はキャラ的にパパでもママでもないので普通におとうさん・おかあさんと呼ばせたいと思っているのであるが、呼ばせるべき子供はまだ先である。
 ちなみにお笑い芸人・カンニングのすぐ怒る方は「ママ」派であり、ますだおかだのちっちゃい方は「おかん」派である(ココリコ黄金伝説より)。