愛しい、ならば接吻

IT企業勤務のアナタは仕事をバリバリこなす人!人のウワサにも詳しい情報屋さんかも!?(淳ちゃん占い)。「愛の流刑地」です。
前回のような慌ただしい別れ方はしたくない、と思った菊治は、バッグを片手にした冬香に立ちふさがります。
「今度はいつ逢える?」子供が冬休みに入ると家を出づらい、と言う冬香。聞けば子供の休みは12月23日から1月10日まで。そんな長い間逢わずにいられようか、いやできない(反語)。そう思う菊治。

「じゃあ、その前にもう一度くる…」
「いけません、そんなに…」
「だって、逢いたいんだ。きみは逢いたくないの?」
「もちろん、あなた以上に逢いたいんです。でも、それでは、あなたにだけ負担をかけて申し訳なくて…」

ま、こんな会話が交わされ、冬香は申し訳なさで項垂れます。その申し訳なさぶりがまたも菊治の心に火をつけ、たまらん気分になり、抱き寄せて接吻です。もー、この人の行動はいつも一緒ですね。申し訳ながる冬香→萌える菊治→愛しい→抱き寄せる→チッス。接吻終了後、冬香は菊治にある計画を話します。ある計画とは夫殺し…暮れから正月にかけて実家に帰るので、子供を実家に預け、一晩だけ冬香が東京に出てくるという計画です。冬香の実家は富山です。
なんと大胆な!驚く菊治。どうやって出てくるつもりなのだろうか。子供や夫に何と言うのだ。「そんな無理はしなくても、僕が行く」と申し出る菊治に、冬香は「いえ、大丈夫です」と答えるのです。どうした冬香。その毅然さは「ください…」の時の毅然さに似ています。菊治は冬香がそこまで考えていたことにさらに愛しさを感じ、ここでようやく少し怖い、と感じ始めます。
つづく。
一般男性であれば、前回の「ください…」で怖さに気付けると思うのですが、さすが菊治先生です。今回ようやっと冬香の怖さに気付き始めました。さて、どうなることやら。