1日はあらすじの日

菊治のペンネームは章太郎(おぼろげな記憶)。「愛の流刑地」です。
デベロッパー菊治は一仕事終えたあと眠りについてから、朝7時ごろ目を覚ます。隣りに眠っている冬香を見ると、また抱きたくなるのでした。確か冬香の帰りは昼頃。このまま寝てしまっては時間の余裕がなくなるかもしれない。

ともかく、いま一度、冬香が欲しい。

いいコンビなんでね、好きにしたらよろし。
気が付くと冬香はスリップの下にショーツを履いて寝ている。ベッドの足元には菊治の脱いだものがキチンとたたまれ、玄関の靴も2人分、キチンとそろえて置かれていた。2人同時に眠ったものと思っていたが、あのあと1人起きだして菊治の服をたたみ、自分のショーツを履いて、靴もそろえてくれたのか。

しっかりしたお母さんに躾られたのか、菊治は冬香の、そんなきちんとしたところにも惹かれている。
そして、そんなきっかりした女が、激しく乱れるところが、さらに好ましい。

結局そこですか。まあ菊治の言うことですから。

まだ朝方で、まわりは寝静まってもの音一つしない。そんなときに、昨夜乱れ果てた女のやわらかな肌を探ることほど、幸せなことはない。

つづく。
「だらしない女が乱れたところで、なんの興もない」と断言する菊ちゃんですが、だらしない女でも乱れようによってはかなりの興になるでしょうに、やっぱりテクなし菊治の考えることはこの程度ですな。どうせだらしない女はすぐに乱れてつまらん、とか思ってるんでしょうけど、菊治のテク程度で乱れるのは冬香くらいだから。安心しろ、菊治。