おとうさんはたいへんである

ビタミンF

ビタミンF

30代40代だからどうこう、ということではなくて、お父さんという「役柄」はとってもたいへんなんだぞ、という話。
「もう38だぞ」と言ったり「おれの欲しかった将来はこれ(4人家族で、ニュータウンにマイホーム35年ローン)だったのか…」と思ったりするのは「お父さんという役柄」にハマった俺でいいのか、っていう悩みなんではないかと思ったり。みんな役柄でない自分がすごく大事になっているということである。役柄でない自分なんて大した自分じゃないんだが(おれもふくめて)。
重松清と故郷が近いので、実家の親のセリフを読むと胸が痛くなる。うちの親も年老いていくんだなあ、と思わされてしまう。
「母帰る」の姉の元夫の言い草がちょっとイヤなのだが。「家庭は戻るべきところじゃなくて、出て行きたい場所なんだ」っていうのは子供が言うのは正しい。だって子供は望まなくても生まれ育つ場所が家庭だから。でもそれを夫や妻が言うのであれば、最初から家庭なんぞ作るなちゅう話だ。