ほんとに下品ですみません

淳ちゃんに代わってお詫びいたします。「愛の流刑地」です。
暗闇の中に浮かび上がる冬香の白い背中。菊治のうえに冬香が全裸で、後ろ向きに座っている。

普段の冬香なら、到底、こんな姿勢はとらない。いや、冬香を知っている誰もが、こんな形で結ばれているなど想像もできない。

…いいですか、菊治さん。世の中の大人は、そういう想像したとしても口には出さないんです。想像はしてるかもしれませんよ。たまにはナイナイ岡村さんのように「この人らセックスしはるんやー」と言うこともありますが、それでも芸人さんですからね。ベッドの中と普段の生活と、全く違う行動をとるということはよくあることです。大人になりましょうね。
そんなツッコミを考えている読者のことなど気にもとめず、菊治はウハウハです。昼間は淑女、夜(ベッド)は娼婦、そんな(都合の)いい女・冬香に当たって菊治は有頂天。あのおとなしい冬香が、俺のうえで腰をくねらせてるぜイエィ!「あっ…」と言っている様子も「ほっほう…思いもしなかった快感が体を貫き、驚き慌てているな。冬香の戸惑う様子でこの体位が初めてなのもまるわかりだ。声の出し方とか落ち着きのなさとかで分かるな、ぐひひ」ともう止まりません。
一方の冬香はこわごわながら未知の体位に好奇心。下りもせず腰をかすかに動かすなどして快楽を求めようとしています(菊治目線)。その探究心やよし、と賛成の菊治はお手伝いを試みます。

なお不安そうな冬香の腰を、菊治は下から両手で支え、それを前後へ軽く揺するように動かしてやる。
「あっ…」

冬香のけ反り。新しい刺戟に「いやっ」の声。

こんな快感は初めてで刺戟が強すぎたのか。それとも今になって自分の姿の恥ずかしさに気がついたのか。そろそろと体を捻って下りようとする。

菊治ゆるさじ。だめ…と拒絶し下からいろいろすると冬香は「やめて…」と声を出す。だが冬香は言葉とはうらはらに腰を動かしているのだ。
つづく。
大人として、まだ未経験なよい子の男子に言っておかねばならないことがあります。
これはおぢいちゃんの書いた夢のお話です。
そんな分かりやすい「いやよいやよも好きのうち」みたいな態度に出る人はいません。
そりゃあお互いの合意の上で“プチ拒否プレイ”もアリでしょう。
興奮するかもしれません。
でもそこへ到達するにはベッド以外での2人の濃いやりとり、ようするにコミュニケーションが大事です。セックスは菊治みたいにひとりよがりな思い込みでやるもんじゃありません。どんなに菊治が思いやりをもってヤルとか言っても、やってることは一人よがりです。いくら一般紙に直木賞作家が書いた小説でも、間違っていることはいっぱいあります。
これは小説です。
それもかなり劣化したシロモノです。
よい子のみんなはもっとイキイキとしたセックスや日頃のコミュニケーションを楽しんでいる小説を読んでください。
そして未来の少子化を防ぎましょう。(お前が言うな)
厚○労働省からのお知らせでした。