をえーー。

冬香はかなりの臭いマニアとみた。「愛の流刑地」です。
(21日)
まあ冬香の誕生日はともかく、そのまえにゴールデンウィークがある。長い連休の間一度も逢えないのは菊治としては我慢できない。冬香に尋ねると、こどもの日の頃に高槻に行くという。子供たちをつれて遊びにおいでと祥子に言われているそうだ。

「ところで、僕たちは?」

冬香個人の予定よりも自分たちの逢瀬がどうなるのか心配な菊治。冬香の話によると、さすがに休みの日は無理だが、途中の平日なら何とかなるとのことだ。ただし、子供たちの給食がないので11時少しくらいで菊治の部屋を出なければならないらしい。9時半に来るとして1時間半くらいしか一緒にいられないが、それでも出てくるという冬香をいとしく思う菊治。
(22日)
連休前は大学の授業は休みが多いが、週刊誌の仕事は前倒しになるため忙しくなる。ばたばたしているうちに5月2日になり、冬香がやってきた。時間がないので菊治は早々と冬香を寝室に誘うが、冬香は昨日からナニが始まったので今日は一緒に添い寝するだけにして欲しいと言う。

これまでも、終わりかけのときがあったが、今日はそれより激しいのかもしれない。
「大丈夫だよ」
これからもまたしばらく逢えないのに、ただ抱いているだけでは辛すぎる。
菊治はバスルームから大きなタオルを持ってきて、それを自分と冬香が横たわる腰のあたりに敷く。
「これなら、大丈夫さ」

…鬼畜や…アンタ鬼畜や…菊治の鬼畜度が増している…それも思いやりたっぷりな様子で…
戸惑う冬香だが菊治としてはどうしても今日結ばれておきたい。にじりよる(?)菊治に冬香は「じゃあ、あれをさせてください」という。何のこっちゃと思う菊治だが、すぐに口でナニだということに気づく。

「それで我慢して…」

そんなことをされたら余計我慢できなくなるではないか、と思い菊治が迷っていると、積極的な冬香は体を沈ませ、菊治の股間に顔を近づけてくる。冬香の熱い吐息がかかり、菊治は「ああっ」と声をもらし、甘い夢の中に迷い込む。
つづく。
冬香がどんどん商売女性になりつつありますが大丈夫でしょうか。冬香夫はAV見たりお口でご奉仕を強要したりの変態だとおっしゃいますが、風呂にも入らずいきなりくわえこもうとしている冬香さんの方がマニア度が高い気がするのは気のせいでしょうか。きっと気のせいなのでしょうね、美しい性愛の世界を描いている新聞連載小説ですものね、これは。
それにしてもたまにはいろんな話をしたりとか、ちょっと近所に散歩するとか、買い物行くとかいろいろ2人でいることを楽しむ方法はいくらもあるのに、あえてエロ方向のみのお付き合いなのですね。2人とも挿入と放出以外の楽しみを得ようとはこれっぽっちも思ってないんですね。ある意味割り切った関係でよろしいんじゃないでしょうか。「これこそが人生の楽しみであり、それ以外の幸せはない」とおっしゃるのなら勝手に楽しんでいたらいいじゃないかな、と思う所存です。それを押し付けるのだけはやめてくださいませよ。