いかないで

上のオチがオチなので、ナンですが…

自殺遺児の本を読んだことがある。この世がつらいなら死んでドロップアウトするのも救済の方法だ、なんて言葉は残された周囲の人たちを見たら言えないんじゃなかろうか。残されたものの苦しみは、そう簡単に取り除くこともできない。
身近な人が病気のせいで自殺してしまうかもしれない、という状況になったことがある。かもしれない、というだけであんなにも恐ろしかったのに、本当に失ってしまったらどんなにつらいか。
自殺を選んだ人々の、生きるつらさもあるだろうけど、遺される者のつらさも、もっと分かってあげて欲しい。
ああもう、衣良には泣かされたさ、ああ泣かされたとも。