脱力脱力また脱力

はあ…菊治だけじゃなく刑事までもか…っ…「愛の流刑地」です。
ワープロ刑事、憤慨しすぎで取り調べ終了。いいのかそんなことで。
もって菊治、独房でひとり、物思いにふける。ああ眠れねえ。目を閉じて何も見えず…にもかかわらず天窓を眺めていると、お空から冬香が舞い降りてくる…キラキラキラ…(イメージ映像)。
菊治は冬香を懐に抱きつつ、取調べのことを語る。ワープロが快くて死にたくなるなんてあるもんか、って言うんだよ、そんなことないよね…すると冬香はやっぱり微笑を返すのであった。
つづく。
「よおワープロ、何だか疲れてるな」
「ヤマさん…」
「どうした、ホシが口を割らないのか」
「いえ…犯行については素直に認めているんですが、どうも動機がはっきりしなくて…」
「ああ、人妻殺害か。自首してきたんだったな」
「ええ。ホシはあくまでもガイシャが殺してくれと言ったからだと言っているんです」
「そうか…」
「それも…」
口ごもるワープロ
「どうした?」
「それが、そのう、セックスがあんまり快かったから殺して欲しいと言ったんだ、と言うんですよ」
「!」
「そんなの、ありえないじゃないですか!ヤマさん、セックスの絶頂に死にたいと思ったこと、あります?!」
「…いや…俺は…」
「でしょう?おかしいでしょう?よかったら、またしたくなるじゃないですか!」
「…」
「だからウソ言うなって言ったんですよ!そしたらあいつ、俺を見下したような目をして見つめるんです!!」
「バカヤロウ!」
「…ヤマさん…」
「お前の仕事は何だ!!」
「…刑事…です…」
「取調べに先入観をもつのはよせと言っているじゃないか!!」
「…」
「…犯人宅のガサ入れで、手がかりになるようなものはなかったのか…?」
「!」
つづく!
って違うし!つか、ちゃんと押収物を調べろや!