うーむ。

今朝の読売新聞の「論陣 論客」のコーナーは離婚後300日以内に生まれた子を前夫の子とみなす「嫡出推定」の問題を取り上げております。
タイトルは「300日問題 与党内で意見対立」。自民公明両党のプロジェクトチーム案について賛成派・反対派お2人にいろいろ聞くというもの。一人は「離婚前妊娠」も積極的に認めよう派の公明党丸谷佳織氏。もう1人は「離婚前妊娠」については認められない派の自民党稲田朋美氏。私はどちらかというと稲田さんの意見に賛成派なのですけれども、両者のちょっとした略歴の紹介を読むと「んー、読売的には丸谷さん派なのかな」と思える点が。
お2人とも「所属政党・当選回数・このプロジェクトチームへのかかわり・その他の活動」について書かれているのですが、読んでみると受ける印象が違うのです。
まずは、稲田さんの方から。

自民党衆院議員。当選1回。与党PT案に強く反対した。弁護士で、首相の靖国神社参拝を擁護する主張でも知られる。48歳

で、丸谷さん。

公明党衆院議員。当選4回。嫡出推定規定を見直す同党PTの座長を務める。児童買春・児童ポルノ禁止法の制定にも尽力。41歳。

上記「PT」とは「プロジェクトチーム」の略です。
どうということのない略歴ではあるんですけど、稲田さんのその他の活動紹介が「弁護士で、首相の靖国神社参拝を擁護する主張でも知られる」に対して丸谷さんは「児童買春・児童ポルノ禁止法の制定にも尽力」。何か稲田さんの方は他に活動してないの?という印象を受けてしまうのですがいかがでしょう。当選回数も違いますから、実際の活動内容に差が出るのも仕方ないことかもしれませんが、何だか丸谷さんの方が「いろいろ活動してる人なのですよ」という紹介のように思えてしまったり。
見出しも丸谷氏は「子供の身分安定 最優先」、稲田氏は「『離婚前妊娠』は家裁で」。ぱっと見、「あら丸谷さんのほうが子供のことを大事に思っているわね」みたいな印象を与えているような…
記者の質問項目は次の通り。
稲田氏へは、

「与党PTの案になぜ反対なのか」
「PTは家裁でやることを戸籍窓口でできるようにしようという発想だ」
「『裁判手続きが煩雑だ』という指摘もある」
「嫡出推定の合理性は」
無戸籍児の存在をどう考えるか」
法務省通達をどう受け止めるか」
「PT案の扱いは」

丸谷氏へは、

「与党PTが目指しているものは」
「近く出る法務省通達はどう評価するか」
「与党PTの特例制度と通達の差は」
「『後に再婚するとはいえ、婚姻中に別の男性の子を妊娠することを制度として認めると、家族関係の崩壊につながる』という批判がある」
「前夫と普通に生活している状態で、別の男性の子を妊娠しても救済対象になってしまう」
「『離婚前の妊娠』はむしろ例外で、裁判で対応すべきという指摘も出ている」
無戸籍児には、厚生労働省が児童手当を支給できると確認する通知を出し、外務省も旅券発給を可能とする省令改正を進めている」
「今300日問題が注目されるのはなぜか」

ま、いつもの私の考えすぎか。