拳で殴るか、言葉で殴るか

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以前「家族収容所 妻という謎」という本を読んだときに「男性から女性に対するについては多く語られ被害者も相談するところがあるけど、逆の場合は被害者はドコに相談すればいいのか、言葉の暴力だってけっこうひどいぞ」というようなことを書いたのだけれど*1、その女性からの暴力についてかかれた本を見つけた。
このところ身体的暴力を振るう女性が多いがその背景には何があるのか、を当事者女性(やその恋人)にインタビューして探るもの。
何かこう、あれですね、恋人や配偶者を殴る人というのは男女を問わず相手に甘えてるんだなと。ここまでやっても逃げないって分かってるからやってる感じがします。で、反省してハネムーン期がきて、また殴って。
「ここまでおまえ(あなた)に対して暴力をふるってしまう自分をも愛せ」なんてムリだ。きちんと自分の気持ちを言葉にする技術を身につけねばならぬと思いますわ。コミュニケーション能力の問題。
しかし女性から男性に対する言葉の暴力については終わりの方に少しだったのが残念。世間的には男性から女性に対するDVでは「言葉の暴力」もきちんとDVとして認められてる感があるけど、逆の場合、女性から男性に対する言葉の暴力はあまり気にとめられている感じがしないんですよ。むしろ「鬼嫁〜」とかいってキャラ扱いされてる。本当にキャラとしての「鬼嫁」で実際はそんなに夫を虐げてないってこともありますけどね、意外と深刻な場合でも「奥さんきついね」くらいであまり深刻に受け止められない感じがしているのです。(有名な「鬼嫁日記」だって、私からしたらかなりのモンだと思うんですけど、あれはまあ男性の方がネタとして昇華していらっしゃるご様子なので…)
それはやっぱり男性が本気で腕力でやり返したら女性は負けるでしょ、っていう前提があるからなんでしょうけど、誰もが本気でやり返せるわけじゃないし、あえてやり返さない人だっているわけですよ。かといって本気でやり返したら逆に女性から「殴られた。私はDV被害を受けた」って言われかねない(実際離婚に至る過程でそういうことを言い出す人だっているわけで)。もっと言葉の怖さというか、痛さを真剣に考えた方がいいんじゃないかと。…とか言って「minatukaバカじゃね?もうそんなことは真剣に議論されてんだっつーの!バーバーカ」という出来事があったら教えてください。ありがたく読みに行きます。
やられっぱなしでも相談するところがないわ、やり返したら自分が加害者扱いされるわ、ホントどうしたらいいんでしょうね。
今の世の中、男性はたいへんだなあ。