ああ、淫ら

 「愛の流刑地」であります。いやあ、盛り上がってーまいりましたー。
 別れ際、ベロをからめ合う二人。唇がくっつきそうなくらい近づいているのに、触れ合ってるのはベロだけという状況に「淫ら」を感じる主人公。淫らですか、そうですか。
 人妻が部屋を出た後はダブルベッドの部屋で1人、先ほどまでの濃厚な接吻を思い返し萌えまくりな主人公です。“夫も子供もいる人妻があんなに激しい接吻をするなんて。いやいや、夫も子供もいるからこその激しさだ。”…想い出にひたるより自分の口説きテクを磨けと言いたい。もう「LEON」とか「Gentry」とかでもいいからとりあえず読んでおけ。ああ、つい力がこもってしまいました。ええと、主人公はダブルベッドを見ながらちょっとむなしく思ったりするのですが(一人寝しないといけないから)「でも接吻を出来てよかった」「それもあんな深くて淫らな…」としみじみしています。過去にいろいろなテクを使って女性とつきあってきた男とは思えないようなしみじみぶりです。接吻できてよかったて!あんな深くて淫らな…ってベロチューごときで!
 とりあえずここでサブタイトル「逢瀬」の回が終わりました。
 さあ、次はどんなサブタイトルかしら?!
 「密会 1」
 またこっそり逢うのかよ!
 東京に戻ってきた主人公は、ジャージ姿で秋の千駄ヶ谷付近を散歩です。思い出すのは1週間前の冬香との逢引。帰宅途中のサラリーマンを見ても「彼女の夫もこんなふうにして帰宅するのだろうか…」とか「そんな夫をあんな淫らな接吻をした冬香が何食わぬ顔で出迎えるのだろうか…」とかそんなことばっかり考えてます。時代小説に逃げたりせずに、現代の大人の恋愛小説を書きたい、とか言ってた主人公の割には、自分がハマってどうするんだ。小説書けよ。
 「ああ、今ごろどうしているのだろうか。冬香…そっとつぶやいてみる」
 なーんかまったりとしながら、次号へ続く。