場末というよりも

下品バー。ゆるゆるとか言うな!「愛の流刑地」です。
都合よく客が来ないので菊治はさらにきく。「子供を産むとあそこがゆるゆるになるなんていうだろう?」そんなことはない、と即答のママ。一時的にそうなることもあるが、すぐに元に戻る。それどころか、これまでより敏感に感じるようになり、本当にアレがよくなるのよ、だそうだ。

「そうだろう、ゆるいなんて嘘だよ」

またも訳知り顔の菊治。
ママは人妻にラブラブ(げー)の菊治にひゅーひゅーだよー、といった風情。
彼女は夫がいるのに他の男にいいことを教えられちゃって、もうこれからどうするの、とママは聞く。

そうきかれても、菊治には答えようがない。
「彼女、きっと悩んでるわよ。ご主人に隠れてあなたを好きになって。どうとりつくろうかと。まあ、女はみな嘘をつくのは上手だけど、躰が燃えてくると、たまらなくなるから」

心配後無用。冬香は何となく生きている人なので、悩んだりしませんよ。それに隠そうたってこの人バレバレだと思うよ。「菊治の臭い匂いをまとって帰る」なんてトンチキなこと言うし。
ともかく菊治が考え込んでいると、彼女はいずれ夫と別れるかもね、とママは言う。

「まさか…」
だって、わたしが別れたし…」

あんたのことなんか知らねえよ!登場人物が勝手に人のこと決め付けすぎ。何でもかんでも自分基準か!冬香がどんな女性か、とか聞いたのかよ!
それはともかく、ママが夫と別れたのは、同じ空気も吸いたくないほど嫌いになってしまったからだという。そのとき付き合っていたほかの男は、ママが別れたと知ったとたん重く感じて逃げ出したのだそうだ。

ききながら菊治は、冬香が別れてくる姿を想像する。
子供三人と一緒に自分のところへ来たら、どうするのか。俺は逃げたりはしない、と思うが、その先はわからず、黙って焼酎を飲む。

つづく。
えー。昨日に引き続き、日経新聞(淳ちゃん)における(間違った)少子化対策キャンペーンです。
ひとつ未経験者から疑問があるのですが…
ママも菊治も「子供を産むとゆるくなる」「でもそのあとものそいよくなる」と言っておりますが、これすべて自然分娩における出産を経た話ですよねえ。あくまでも、産道を通して出産した人が対象となっておりますよね。となりますと、帝王切開にて子供を産んだ女性には当てはまらない話ではないですか。
バカの一つ覚えみたいに「子供を産めばアッチがよくなる」という内容を繰り返しておられますが、現代社会において帝王切開にて出産なさる方は多いかと存じます。その点についてはいかがなんでしょうか。
「子供を産んで一人前」「ここからが女」とおっしゃる菊治とママにお尋ねしたい。
じゃあ、帝王切開で子供を産んだ女性はまだ一人前じゃないのか。
きゃつらの話ではきちんと産道を通して膣より子供を産み落とさなければ、エクスタシーには達せられず、その上まだ一人前じゃないという認定になるがどうなのか。
いまどき帝王切開は珍しい話ではないと思うので、敢えてツッコんでおこう。