取材の成果

とにかく食べたものは全部書き出そう。「愛の流刑地」です。
メインは和牛のフィレステーキ天城のわさび添え、最後は静岡産メロンのスープ仕立てである。
そこへウェイターが四角い箱を持って現れる。箱を開けるとバースディケーキが入っており、チョコレートで、

ハッピーバースディ・冬香さま

と書いてある。冬香がろうそくを吹き消すと、周りのウェイターも「おめでとうございます」と一斉に手を叩く。嬉しさしきりの冬香。メインダイニングでのディナーにしたのは、このセレモニーをやりたかったからだ。ケーキを切り分けようとするウェイターに「おなかがいっぱいなので持って帰ります」と冬香は告げる。
夜風を受けながらカートに乗り、新館へ戻ると部屋の前でお部屋係に出迎えられる。明日の朝食は何時にお持ちすればよいですか、と聞かれた。「部屋で朝食をとることができ、しかも朝7時(開始時間うろ覚え)から30分刻みで9時までの好きな時間に朝食を食べられるのだという。」(ここPRの時間です)菊治は一番遅い9時にもってきて欲しいと伝えた。
部屋に入ると布団がすでに敷かれている。

二つ並んで、あいだがわずかに離れ、枕元の行灯が、これからの2人の夜を見守るように、かすかに灯されている。

つづく。
ケーキに書かれた「冬香さま」がとても気になるのですが…
こういう場合、一緒にいる男性がレストラン側に頼んだ、という形式をとるんじゃないかと。そうすると宛名部分は男性から女性へのメッセージ、となるわけで「ふゆか」とか「ふゆかさん」とか少し親しげな感じにするほうが自然じゃないですか。
逆に店からのサービスですよ、というときはわざわざ名前を入れるより「ハッピーバースディ」と入れるだけか文字はなしで「こちらサービスでございます」とケーキが供されるものでは?細かいところですが気になったもので。
そして最後の「2人の夜」。やっぱりなさるんですか…あの、もう冬香なみに読者もお腹いっぱいなので、あまり濃厚なのはNGで。それからやっちゃった後に「殺して」「よかった?」「怖いの…」はもういい加減飽きました。