パンツくらい履かせてくれ

自分の意に染まないとすぐ興ざめになるのヤメロ。小学生じゃないんだから。「愛の流刑地」です。
呑んで温泉入って、ほろ酔い気分の菊治。和室に戻り窓辺で湖を眺める二人。目だけは窓に向けたまま、菊治は冬香の浴衣の胸元に手を差し込む。

「なにを…」

と冬香は慌てて身を引くが、かまわず菊治は胸のふくらみに手を伸ばす。その感触に「気持ちいい…」とつぶやく菊治。

「やめて、だめです」

「誰かに、見られますよ」

部屋を覗いてる人の気配でも冬香は感じているのでしょうか。もしや大きいカバンの中には、冬香の夫がエスパー伊東のように隠れているとか…
ともかく菊治は冬香を押し倒し布団へ。抱き合い、菊治のほうから体を離し、浴衣のヒモに手をかけます。いずれ脱がされることは分かっているのに、きっちり紐は結ばれている。

服や下着なら、上下に脱いでいくのに、浴衣は前から割って左右に開いていく。そのアプローチが、和服の艶かしさのひとつである。

菊治和服萌えの理由を開陳。
左右に割ったら菊治の予想では全裸の冬香とご対面のはずが、ショーツをキッチリ身に着けている冬香。さすが控えめな女性であるところの冬香です。躾の行き届いた女性なら当たり前でしょう。ですが菊治は興ざめです。

「なにも、つけてはいけない、といったろう」
「でも…」

あーあ、といったふうに冬香のショーツに手をかけると、冬香は自ら脱ぐのでした。
つづく。
まーたお仕置きかなあ。
冬香はMですね。菊治がちょっと調子こいて強い口調で言うところが好きなんでしょうな。執拗にショーツ履きますからね。
でもいつもの菊治部屋での接吻→抱き合い→ベッド→即濡れ→即入れとは違い、抵抗を示す冬香です。どうしてでしょう。環境が変わったからちょっと違ったプレイをしたい、とか?もしくはいつもの逢瀬コースだと菊治はもたないので、すこしじらして時間をもたせようとした、とか。あるいは、本当に夫がカバンの中に入っているので本気で抵抗している、とか(笑)。