今日から1日

今日から「私の履歴書」欄を担当する麒麟麦酒の会長さんはちょっぴり字が下手みたい。「愛の流刑地」です。
深夜ナイフを手に突っ立っている。
そろそろとナイフを左胸に近づけてみるが、手が震えて正確に刺せそうにない。「ためらい傷」という言葉を思い出す菊治。何度も自殺を試みるが傷を残すばかりの状態をさすそうだ。ああ、俺には自分を刺す勇気もないのか。飛び降りか首吊りの方が確かに死ねそうだが、ひとりでそれらを実行するのは怖い。
ふと冬香に逢いたくなり、寝室に戻る。「ふゆか…」と呼びかけても返事はない。しかばねのようだ。だが一方的に話しかけてみる。

「ごめん、一緒に死にたいけど、死ねないんだ」
「…」(しかばね)
「俺だけ生きていていいの?お前を殺して、俺だけ勝手に生き残って…」
(中略)
「でも誰よりもふゆかが好きで、あんまり快くて死にたいと言うから殺した。それだけはわかってくれ」

わかるかい!
つづく。
ああもう、一言で言うなら「ウザい」。淳ちゃんとしてはここになにか文学的な葛藤とかを盛り込んでるつもりなんですか?快楽の絶頂で愛する女性が「殺して」というから首を絞めた。手で絞めて死ぬわけないと思っていた。何より絞められてる本人ならどの程度が安全圏かわかってると思ってた。でも死んじゃったの…くすん…
君となら死ねる、と思ったのに死ねない主人公の葛藤といっても、今まで菊治がさんざん口だけ男(つか口すらも惜しんでいる)なのをみせられているので、ここの死にたくても死ねない葛藤が葛藤に見えない。もう毎日毎日、またぐだぐだ言ってるよ、進歩ねえなあとしか思えないんです・・・