学んだことがあるのだとしたら

子供の頃、何でもいいからひとつのことを最後までやり遂げなさい、と言われたものですが、やりとげたらいいというものではないことを学んだ気がします。「愛の流刑地」です。
(31日)

読み終えて、菊治は大きく溜息をつく。
いったい、こんな考えかたというか、理屈があるのだろうか。

マコママ曰く、冬香を快くしたのが罪だという。舞い上がらせて戻れなくした罪が8年ということらしい。

「違う…」といいかけて、菊治は声を呑む。

あの法律厨の検事や裁判官がいう理屈よりもこちらのほうが真実を伝えていて納得できる。菊治はここで初めて刑を受け入れることを考える。理屈だらけの法律より、冬香の愛の掟で縛られるなら仕方ないと思えるのだ。

「わかったよ、冬香、控訴はしないよ」

する気あったのかよ!
控訴して往生際の悪いところを見せるよりも、冬香に定められた刑に従うと思うほうが納得できるし心が安らぐぞ、と思う菊治。

それにしても、あの優しく、一見おっとりとした冬香のなかに、それほど狂おしい欲望と執着が潜んでいたとは。

…だからさー、これマコママの書いた手紙だってばー。マコママと冬香、一度も逢ったことないし、話したこともないし、実は2人は性の大親友で、いつも性について語り合っていた…とかいう裏設定も披露されてないし。
まあとにかく菊治はマコママの手紙により、冬香のことを改めて知り、冬香の闇の迷路に迷い込んだようである。もう戻れないほどの深さに迷い込んで、閉じ込められてしまったようだ。ならばここで静かに落着こう、そうしようと思う菊治。そうすれば、夜になって闇がおとずれれば、雪女化した冬香がやってきて優しく自慰を手伝ってくれるだろう
…圧倒的な愛の行く末は自慰のお手伝いですか…爺の自慰…手伝い…圧倒的…愛ぃ??
とにかく、菊治的には流刑地暮らしが八年続けば少しは冬香も自分を自由にしてくれるだろう、と思う。

「冬香、俺はこの流刑地にいるよ、だってここは狂ったほどお前を愛して、死ぬほど女を快くした男だけに与えられた、愛の流刑地だから」

困惑のまま、ヂ・エンド。
読み終えて、minatukaは大きく溜息をつく。いったい、こんな考えかたというか、理屈があるのだろうか。…と最終回の出だしをインスパイアして自分の心境を書いてみました。何の実りもないんですけどね。最後の最後まで自慰かよ…そろそろ打ち止めの赤い玉でも出てきてくれないかね。

それはそうと、流刑地にいるよ、っているよもなにもいなきゃ脱獄だろ…っ。
淳ちゃんは書きながらマコママの手紙なのか冬香の手紙なのか分からなくなっちゃったんじゃないのー、という感じがいたしますが、ともかくマコママの意見=冬香の意見だそうですのでそういうことで…
おそらく「連載を終えて」とかいう駄文が何日後かに掲載されるんじゃないかと思いますが、それを読んでみて何でこんなことになっちゃってたのか検証してみたいと思います。もう毒を食らわば皿まで。脱力して「もうどうでもいいや」になるほうに10万ルケ。