私が読めるのは今年最後

年末感があまりありません。「愛の流刑地」です。
菊治が再び京都に行くと決めたのを気付いたように、冬香との約束をした翌日、吉村由紀から電話がきます。吉村由紀とは、30代目前にして菊治と際きあっている*1新宿のバーの女性です。今晩逢えないか、とのことなので逢うことにする菊治。
菊治が由紀に初めて逢ったのは2年前。由紀は現在29歳。昼間はIT関連企業で働き、生活費を補うため1日おきにバーでアルバイトをしています。二人の関係は恋愛と呼べるほど熱いものでもないが、菊治のマイペースであまりうるさく言わないところが気楽と思ったのか、はたまた何かの時に年上で頼りになると思っているのか、惰性で続いているようです。
50代の男に20歳以上も若い恋人がいることは喜ばしいし、女っけがないのも寂しいので、菊治は由紀と別れるつもりはありません。菊治は結婚する気は全くありません。由紀は30歳目前なので、このところ気持ちが落ち着かないようである、と菊治の目には映ります。
冬香に気を奪われていることを由紀は知らないし、由紀のような女が菊治にいることを冬香は知りません。
つづく。
いよいよバーの女登場です。IT関連企業のどこのセクションにいるのか分かりませんが、SEではないことだけは確かなようです。(1日おきに新宿のバーでバイトができるSEがいたらお目にかかりたいですが)ここで明日から会社が休みになってしまうのが残念(いやそうでもない)なのですが、休暇中の新聞は取り置きをお願いしてあるので年明けにまとめて読む予定です。例年は取り置かないのですが、今年は菊治のために特別取りおき許可が出ました。うちの職場では女子の間で「愛の流刑地」大好評です。「バカか」「中田氏ありえない」「ちゃんとつけろ」等など、賞賛の嵐です。
それでは「愛の流刑地」のみご覧のみなさん、よいお年をお迎えください。

*1:渡辺センセイは“付き合う”を“際きあう”と記します。